「新出生前診断」ルール無視も 認定施設外でも検査 揺れる妊婦とその家族 (西日本新聞)

病気・医療

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favicons?domain=headlines.yahoo.co Yahoo!ニュース 2017.01.20 UPDATE

妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる「新出生前診断」が揺れている。2013年4月に開始して以来、受診者が3万人を超える一方、必須のカウンセリングをせずに認定施設外で検査が行われていることが分かり、日本産科婦人科学会(日産婦)は今月、医師3人を処分した。「命の選別」につながると懸念される検査だけに、それぞれの立場で慎重な対応が求められている。

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林 伸彦

英国 King’s College Hospital 胎児科 医師 NPO法人親子の未来を支える会 代表理事

2013年に新型出生前診断が導入されて以降、出生前検査に関する記事は数え切れないほどある。しかし本質に踏み込んだ記事はほとんどなく、さらに不十分な情報により誤解を与える記事が散在している。

本記事においても、「胎児の病気や障害を調べる出生前診断」を、「染色体異常を調べる検査」と同義として扱っている。
胎児の病気や障害のうち、染色体異常はわずか25%にすぎず、ダウン症候群はそのさらに約半数にとどまるにも関わらずだ。

そして出生前検査に関する報道では、必ずと言っていいほど、以下の論理が存在する。

・十分に考える時間がないままに選択を迫られる
・出生前診断は命の選別につながりうる
・だから慎重になるべきだ

それは尤もなのだが、そもそも母体保護法では胎児の病気による人工妊娠中絶を認めていない日本において、なぜ上記のような論理で報道が展開されるのか疑問だ。

そして何よりも、診断そのものが「倫理的に問題だ!」と騒いでばかりでは何も進まない。それよりも以下の議論をすべきではないだろうか。

・出生前に診断されることで救われる命があることが見落とされているのは構わないのか
・なぜ出生前診断のニーズがあるのか、なぜ生まれつきの病気が不安なのか
・なぜ産めないと思う人がこんなにも多くいるのか
・どうしたら安心して妊娠子育てできる社会がつくれるのか
・いま病気や障がいを持って暮らしている家族は、何に困っていて、社会として何ができるのか

この記事では、ダウン症協会理事であり産後ドゥーラでもある水戸川氏のコメントが紹介されている。「妊娠の継続か中断か、どちらを勧めることはない。どうなろうとも、どんな命にも意味がある。私は子どもから大きく育ててもらい、たくさんのものを与えてもらった。」
このような当事者の声に、社会が耳を傾けることで、病気や障がいとともに生きる暮らしについて理解が深まり、偏見も減ると考えている。
この先進国日本において、病気そのものではなく「病名」が障がいになっていることをとても遺憾に思う。

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