MERSの実態―感染症の第一人者に聞く
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Medical Note
2015.07.02 UPDATE

(2015年06月27日 Medical Noteより) 韓国で流行していることが大きなニュースとなっているMERS(Middle East Respiratory Syndrome 中東呼吸器症候群)。今後MERSの対策を行う上で、過去の経験から考えるべきことは何でしょうか。SARS(Severe Acute Respiratory Syndrome 重症急性呼吸器症候群)の経験と今回の韓国におけるMERS流行の経験から学ぶべきことについて、国際医療福祉大学教授、元国立感染症研究所所長の倉田毅先生にお話をお聞きしました。
発生したのは3年前@中東ですが、今年5月から韓国で流行したことで、日本でも大きなニュースになっています。
もちろん、いたずらに恐れる必要はなく、適切な対応措置をとれば、感染拡大はしません。
しかし、まだ不明な点も多く、有効な治療法やワクチンもありませんので、慎重な対応が必要です。
MERSは二類感染症に指定されていますが、二類感染症とは、「感染力、罹患した場合の重篤性等に基づく総合的な観点からみた危険性が高い感染症」であり、他には、急性灰白髄炎(ポリオ)、結核、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARS)、鳥インフルエンザがあります。また、二類感染症を診療できる医療機関は限られています。
流行地域からの来訪者との接触の際には注意することとありますが、本当にご注意ください!
感染者と直接接触した医療従事者への二次感染が報告されていますので、感染者との直接接触はリスクとなります。また、日本と韓国は人や物の行き来が多いです。
これらを十分に踏まえて、日頃の感染防止にご注意ください。
余談ですが、日本では「マーズ」と読んでいますが、英語の発音は「マース」だそうです。なぜでしょう。
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